重箱
重箱におせちを詰めることが完全に確立したのは第二次世界大戦後で、
デパートなどが見栄えの良い重箱入りのおせち料理を発売したこととも言われています。
本来、おせち料理の重詰めには五段重を使いますが、
近年では省略され、三段重が利用される場合が多いようです。
重箱に詰める意味は、めでたさを「重ねる」という意味で縁起をかついだもので
上から順に一の重、二の重、三の重、与の重、五の重と数えます。
四段目が与の重(よのじゅう)と呼ばれるのは四(し)が死を連想させ
縁起が悪いと考えられているためです。
なお、四段重が正式であるといわれる場合もありますが、
これは控えの重(五の重)を省略した形となります。
詰め方は地域や家風によっても異なり、
重詰めの形式は、市松、段どり、博多、七宝などがあります。
江戸風のお重は隙間なく詰める習慣があり、
関西では裏白や南天などを飾りつけ、ふんわりと散らしながら詰めます.
でも最近はその限りではなく、関西風・京風おせちも隙間なく詰めているものもあります。